MIX11 で ASP.NET MVC 3 Tools Update が公開されました。日本語版はまだ公開されていませんが、コントローラ・ビュー作成周りが大幅に変更されているのでフォローアップを行っておきたいと思います。
アップデート自体は Web PI 経由でのインストールか以下のリンクよりインストーラのダウンロードが出来ます。
Download ASP.NET MVC 3 Tools Update from Official Microsoft Download Center
ちなみに今回のアップデートは Visual Studio 2010 での MVC 3 サポート機能に対するものなので System.Web.Mvc.dll には変化ありません。それでは変更点についてエントリ毎に補足していきます。
プロジェクトの作成
ASP.NET MVC 3 開発入門 (2) - プロジェクトを作成 - しばやん雑記
プロジェクト作成時に表示される「New ASP.NET MVC 3 Project」ダイアログに項目が追加されています。
テンプレートの種類に Intranet Application が追加になりました。選択すると Windows 認証を使うテンプレートが生成されます。そして「Use HTML5 semantic markup」というチェックボックスが追加されています。チェックを入れるとセマンティックタグを使ったビューが生成されます。
コントローラの追加
ASP.NET MVC 3 開発入門 (5) - コントローラの追加 - しばやん雑記
今回のアップデートで一番変わったのが「コントローラの追加」ダイアログです。見てもらえればわかるように、原型がわからないほど変更されています。
重要なのが Template: のドロップダウンリストです。項目は以下のようになっています。
- Empty controller
- 空っぽのコントローラを作成
- 以前の「各シナリオのアクションメソッドを追加する」にチェックを入れていない時と同じです
- Controller with read/write actions and views, using Entity Framework
- 各アクションメソッド、関連するビュー、Entity Framework 4.1 を使ったコードを作成
- Controller with empty read/write actions
- 各シナリオのアクションメソッドを作成
- 以前の「各シナリオのアクションメソッドを追加する」にチェックを入れた時と同じです
新機能としてモデルクラスからのフルスキャフォールディングが追加されましたので、モデルクラスを作成するとコントローラ、アクション、関連するビュー、Entity Framework 4.1 コードファーストの DbContext クラス、基本的なアクション用のコードが自動生成されます。
しかし、今回はリポジトリパターンを使ってモデル周りを実装しましたので、フルスキャフォールディング機能は使いませんので「Controller with empty read/write actions」を選択してください。
その他
それ以外に jQuery などが NuGet パッケージとして追加されるようになったので、簡単に更新が行えるようになりました。
フルスキャフォールディングに関しては今回の開発入門では使いませんが、リポジトリパターンを利用しない場合にはモデルクラスを作成するだけで CRUD 操作を行うアクションメソッドとビューの実装、Entity Framework 4.1 の DbContext クラスなどを作成してくれるので非常に便利です。
一度、プロジェクトを作成してその便利さを実感してもらいたいですね。