前に Burstable なインスタンスが予告されてましたが、プレビューでリリースされたようです。
大体の Web サーバーや開発用インスタンスでは常に高い CPU パフォーマンスが必要なわけではないので、便利に使えるはずです。実際に AWS では t2 を検証などでよく使っています。
まだ利用可能なリージョンは少ない上に、クオータの申請をしないと使えないのでまだ試せてないのですが、明らかに AWS の t2 インスタンスを意識したものだと分かりますね。
実際に起動可能になるまで時間がかかりそうなので、まずはドキュメントレベルで比較してみます。Azure と AWS それぞれのドキュメントは以下の通り。
結論を先に書くと B-Series の仕様は t2 インスタンスとほぼ同じのようです。
CPU クレジットという概念があり、1 時間ごとにインスタンスのサイズによって貯まる量が決まり、クレジット自体の上限値もある。という形です。初期クレジットが Azure は記載されてませんでした。
Azure の B-Series はストレージのパフォーマンスが、インスタンスサイズに左右されるようですが、AWS 側は特に書かれていません。NIC の帯域の問題だと思うので、実際に計れば同じぐらいなのかもしれませんが。
とりあえず Azure B-Series と AWS t2 インスタンスの対応関係は以下の通りです。t2.nano に相当する B-Series は用意されてないですが、0.5GB メモリは流石にしんどそうなのでまあいいかなと思います。
Azure B-Series | AWS t2 インスタンス | |
---|---|---|
1 vCPU / 0.5GB | 該当なし | t2.nano |
1 vCPU / 1GB | Standard_B1s | t2.micro |
1 vCPU / 2GB | Standard_B1ms | t2.small |
2 vCPU / 4GB | Standard_B2s | t2.medium |
2 vCPU / 8GB | Standard_B2ms | t2.large |
4 vCPU / 16GB | Standard_B4ms | t2.xlarge |
8 vCPU / 32GB | Standard_B8ms | t2.2xlarge |
Azure の方は名前が分かりにくいのはこれまで通りという感じですね。きっちり t2 に合わせてきてます。
大きな仕様としては変わりないですが、細かい部分を見ていくと違いが出てきました。気になるのは使われる CPU の種類が Azure は型番まで明記されているところで、Haswell ベースの Xeon が使われるようです。
- Azure
- Intel® Haswell 2.4 GHz E5-2673 v3 processors or better
- AWS
- 高速な Intel Xeon プロセッサ
AWS は既にリリースされてから期間が経ってるので、リージョンなどでいろんな CPU が選ばれるようになっているみたいです。なので Xeon としか書かれていませんでした。
気になる金額ですが、Azure はプレビュー中なので勿論 50% 引きになってますが、GA した時は Linux / Windows の両方とも t2 インスタンスと同じ価格になるようです。
個人的には B-Series が GA になったタイミングで A / Av2 はお役御免という感じがします。
コストパフォーマンスは A / Av2 は B に勝てる気がしないのと、元々 A / Av2 はテスト利用前提みたいな触れ込みなので、B を使った方がコスト圧縮と高パフォーマンスを実現出来そうです。
B-Series が作れるようになったら、もうちょっと詳細に調べてみようと思います。