しばやん雑記

Azure とメイドさんが大好きなフリーランスのプログラマーのブログ

ASRock DeskMini B760 で Intel NUC の置き換えを図った話

これまで WSL 2 や Docker を利用する専用のマシンとして Intel NUC を購入して使っていたのですが、つい先日 Intel NUC が終焉を迎えてしまったのと、負荷の高い作業をさせるとファンがいい加減に五月蠅いと感じるようになったので、小型のベアボーンでの置き換えを検討していました。

使っていた Intel NUC は Alder Lake の Core i7-1260P だったので、これよりも新しくてパフォーマンスの高い CPU を積めるかつ、負荷の高い作業時にもファンが静かなことが最低の条件です

コンパクト筐体で好きだったのですが、最近は WSL 2 と Dev Containers を利用する機会が非常に増えているので、モバイル向けの CPU と小さいファンの NUC では作業効率も下がって限界寸前でした。

そんなこんなで色々とアキバのお店を回って情報収集をしていると、ASRock の DeskMini B760 が良い感じだったので購入しました。最新のチップセットなので 13 世代に BIOS アップデート不要で対応しているのが決め手でした。そして NUC ほどではないですが十分な小ささです。

本体の小ささのわりに AC アダプターが大きいのはネックですが、Intel NUC もかなり大きくなっていたので個人的には許容範囲内でした。

ベアボーンなので CPU / メモリ / SSD を追加で購入すれば組みあがりますが、事前の情報で CPU クーラーについてはリテールファンよりもお勧めの商品があるとあったので、そっちを追加で購入してあります。CPU はコストとの関係で Core i7-13700 を諦めて Core i5-13500 にしました。

Core i5-13500 は厳密には Raptor Lake ではないらしいですが、将来的に Core i5-14500 や Core i7-14700 とかが出たらサクッと交換すればいいという気持ちです。

CPU ファンはロープロファイルしか入らないので、今回はお勧め通り Noctua にしておきました。ブラックモデルが出たので購入しやすくなっていて嬉しいですね。初めて Noctua のファンを購入しましたが評判通り動作音は静かでなかなか良い感じです。

取り付けが裏からネジ止めだったので若干手間がかかりました。バックプレートをはめて表からネジ止めできる構造ならもっとよかったなという気持ちです。

Core i5-13500 に下げた代わりにメモリは NUC につけていた 32GB を再利用せずに、追加で 32GB x2 で 64GB のメモリを購入しておきました。DDR4-3200 SO-DIMM がかなり安くなっていてお買い得でした。

メイン PC の場合は光るメモリを選びますが、DeskMini の場合は中がよく見えないのでコスパ重視です。NUC や DeskMini といったジャンルでは DDR5 にはしばらく対応しなさそうですね。

Desk Mini B760 が PCIe 5.0 の M.2 SSD に対応していたので、少しだけ PCIe 5.0 対応の SSD にしようかと考えましたが、今回も無難にコスパ重視の SSD を選んでおきました。以前は謎の SSD メーカー Solidigm の P41 Plus を使っていましたが、今回は P44 Pro を購入してみました。

以前に使っていた P41 Plus は正直これといったメリットがない SSD という感想を持たざるを得ませんでしたが、今回の P44 Pro は Solidigm のフラグシップなので期待しつつ買いました。

最後は Wi-Fi 6E に対応した M.2 カードを追加で購入しておきました。これがないと常に有線で繋ぐ必要があるので設置場所の自由度が失われます。

既に自宅は 10GbE と Wi-Fi 6E の環境にしていたので、1GbE や 2.5GbE で頑張って接続するよりも Wi-Fi 6E で繋いだ方が速度が出る可能性が高いですし楽です。

ここまでのパーツ一式で約 10 万ちょいという感じだったはずです。一部は 6670 の株主優待を使ったので少しお得に買えました。組み立ては特筆するべきことがないのと写真を撮り忘れたので、完成して適当に動作確認している状態のを載せておきます。両隣は Windows Dev Kit 2023 と Intel NUC です。

Wi-Fi 6E で無事に接続できたので、Visual Studio のインストール中などでは下り 1.4Gbps ぐらいは普通に出るので快適です。WSL 2 と Dev Containers をたくさん使うのでネットワークの速度はかなり重要です。

一通り WSL 2 や Docker Desktop、Visual Studio 2022 のインストールは完了したので、実際に開発で利用を始めていますがファンも静かなので快適に使えています。

ここからは CPU と SSD の簡易ベンチマークを取っておいたので参考までに載せておきます。CPU-Z で認識されている CPU の情報は以下の通りです。

CPU-Z についているベンチマークを動かしてみると、最初はスコアが低いのですが徐々に上がっていく挙動で少し違和感がありました。とはいえ最終結果としては満足いくものです。シングルスレッドの性能は流石に Ryzen 9 7950X には負けていますが、それでも十分な性能です。

気になっていた謎の SSD メーカー Solidigm の P44 Pro ですが、提供されているアプリを使うと詳細な情報の確認とファームウェアのアップデートまでが行えるようです。同時に専用の NVMe ドライバーもインストールできましたが、どれくらい効果があるのかは分かっていません。

モダンな見た目をしていたので気になりましたが、何と Windows App SDK で作られているようです。開発チームはかなり頑張ったんだろうなと思うと目頭が熱くなります。

気になるパフォーマンスを雑に計測しましたが、Samsung の 990 PRO よりもランダム 4K I/O は早いという結果が出ました。これはかなりコスパが良い SSD な気がしてきました。

990 PRO がいまいち本気を出せていない可能性もありますが、謎の SSD メーカー Solidigm もハイエンド向けなら候補に入れても良い気がします。