Facebook か Twitter のどちらかに広告が出てきたのが気になっていたので、サクッとレイトショーで観てきました。錦糸町では同時刻にコードギアスをやっていたので満員でしたが、こっちはまあまあ空いてました。
タイトルの通り、人類で初めて月面を歩いたニール・アームストロング船長の話です。
X-15 のテストパイロット時代からジェミニ計画、そしてアポロ計画で月面着陸を果たすまでが描かれています。個人的には 140 分では全然足りず、かなり駆け足での展開だったと感じました。もうちょっと各ミッションに触れてほしかったですが、ドキュメンタリー映画ではなくあくまでもアームストロング船長の伝記なので仕方なかったとも思います。
ジェミニ 8 号でのトラブルやアポロ 11 号の発射シーンなどは緊迫感が高まるし、月着陸船が月面に向けて降下し始めた時に謎のエラーが出たり、降下用エンジンの燃料があとわずかだったという点も見ている側としても緊張しました。この辺りはエンジニア的視点かも知れません。
オリジナルの伝記も映画公開に合わせて、装いを新たに販売されているようです。
ヒューマンドラマ的要素よりドキュメンタリーの方が好きなので、少し思ってたのと違うかなという感じです。とはいえ内容は非常に楽しめました。
冷戦中の宇宙開発に関してはこのアポロ 11 号とトラブルが発生したアポロ 13 号が有名すぎるので、他の部分に視点を置いたお気に入りのドキュメンタリーを紹介します。映画で興味を持った方には合うかと。
Space Race
第二次世界大戦末期から冷戦にかけてのアメリカとソ連の宇宙開発競争を描いたのが、この Space Race です。アメリカのフォン・ブラウンとソ連のセルゲイ・コロリョフの二人にスポットを当てています。
内容は 4 回に分かれていて、それぞれロケット開発・衛星開発・有人宇宙飛行・月面着陸となっています。
月面着陸は最終的なゴールですが、それまでには数多くの困難が待っていました。
アメリカに亡命するも、陸軍で不遇な扱いを受けつつもロケットの開発を続けてきたフォン・ブラウン。一方ソ連の共産党体制の中で、絶対に成功させないといけないというプレッシャーの中で開発を行うセルゲイ・コロリョフの二人が競い合って宇宙を目指す、そんな話です。
Rocket Men
NASA の宇宙開発の歴史をマーキュリー計画からスペースシャトルまで扱ったドキュメンタリーです。以前は Prime Video で見れましたが、今は無くなっているのが残念です。
宇宙開発のような前例のない先進的な技術を開発する場合には、常に成功することは非常に難しいです。NASA も少なくない犠牲を払いながら進めてきました。それらの歴史が 90 分の動画にまとめられています。
スペースシャトルは地球のことをよく知るためのミッション、という部分が強く残っています。
FROM THE EARTH TO THE MOON
アポロ 13 に出演しているトム・ハンクスが製作総指揮を務めたドキュメンタリーです。タイトルからもわかる通りアポロ計画の全体を描いていますが、月着陸船の開発に携わったエンジニアやニュースキャスターなどの宇宙飛行士とそのミッション以外を扱った回も多いです。
個人的には月着陸船の開発回とアポロ 12 号の回がお気に入りです。特にエンジニアとしては月着陸船の開発回は面白く見ることが出来ると思います。
よく見てるとアポロ 13 に管制官役で登場した方が、同じように出演してるのに気が付くはず。
The Last Man on the Moon
「ファースト・マン」は最初に月を歩いたニール・アームストロングを描いていましたが、「The Last Man on the Moon」は最後に月を歩いたユージン・サーナンが出演し、当時を振り返る形で描いています。
https://www.netflix.com/title/80087933
原作と言えるユージン・サーナンが書いた書籍もあります。「ファースト・マン」と似ていますね。
やはりアポロ 11 号と比べるとどうしても他のミッションは注目度は低くなりますが、17 号は初めて地質学者を送り込んだり最長滞在記録を打ち立てたり、科学的な成果が多いです。後は The Blue Marble という写真が非常に有名なので、見たことがある人はかなり多いはずです。
Mission Control: The Unsung Heroes of Apollo
最後はこれらのミッションを全て支えてきた管制官の話です。アポロ 13 や FROM THE EARTH TO THE MOON でも管制官は出てきますが、このドキュメンタリーでは逆に宇宙飛行士は全然出てこないです。
アポロ 1 号の事故の後にジーン・クランツが言った "Tough and Competent." という言葉が響きます。