Build 2015 の Keynote では発表されなかった気がしますが、Azure App Service Environment がプレビューとして公開されました。プレビューなので料金は多分半額です。
Preview: Azure App Service Environment
How to Create an App Service Environment
既にドキュメントが色々と公開されているので、少しだけ引用してきました。
An App Service Environment is a Premium service plan option of Azure App Service that provides a fully isolated and dedicated environment for securely running all of your apps. This includes Web Apps, Mobile Apps, Api Apps and Logic Apps with expanded scaling options.
Introduction to App Service Environment
完全に分離された環境、リソースで App Service を利用したいという要望は多かったようです。特に仮想ネットワークに関しては Web Apps でも対応していますが、Point to Site の参加になるという制約があります。
簡単に要約すると App Service の実行環境ごと作る機能と言ったところでしょうか。
Azure App Service は簡単に使えますが、アーキテクチャは複雑になっていて制約も少なからず存在します。
App Service で Basic / Standard インスタンスを選んだ場合、Web Worker だけを占有する形になりますが App Service Environment では恐らく IIS ARR まで占有する形になります。全てのインスタンスを占有する形になるので、仮想ネットワークへの参加が行えるようになるわけですね。
既に新ポータルからは作れるようになっているので、すぐに試すことが出来ます。しかし、あくまでも App Service Environment は Premium 以上のスケールを必要とする場合や、仮想ネットワークへの完全な参加が必要な場合に限定と考えておいた方が良いでしょう。
何故なら、必要となるインスタンスは最低でも Frontend に P2 が 2 つ、Web Worker として P1 が 2 つ必要となるからです。日本円に換算すると月に 4.5 万ぐらいで、GA になれば倍になるので 10 万近くになりますね。
作成完了までに 2 時間ほどかかるのと、課金が恐ろしかったので試してはいませんが、設定は調べました。ちなみに仮想ネットワークへの参加は必須です。
App Service Environment を使うと *.p.azurewebsites.net というドメインになるみたいです。
コンピューティングリソースは 50 まで選択可能で、Worker Pool 毎に数を設定可能です。通常の App Service と異なり、App Service Environment を使った場合には Worker Pool 単位でスケールを設定するようです。
VIP も 10 個まで確保できるので、IP SSL も簡単に使えるようになっているみたいです。
個人的にはこれでクラウドサービスを使う必要が無くなったと思います。デフォルトで HA 構成になってますし、仮想ネットワークに参加出来るようになったのは大きいです。