しばやん雑記

Azure とメイドさんが大好きなフリーランスのプログラマーのブログ

書評「プログラミング ASP.NET 4」

2 月の CLR/H でレビューすることを条件に頂いた「プログラミング ASP.NET 4」ですが、会社に「どどーん!」と置いて休み時間などで読んでいました。

プログラミング MICROSOFT ASP.NET4 (Microsoft Press)

プログラミング MICROSOFT ASP.NET4 (Microsoft Press)

そろそろ書かないと全開な人に怒られそうなので書きます(

対象者は?

少なくとも ASP.NET を全く知らない人にはおススメできません。「ASP.NET Web Forms や MVC でアプリを作ったことはあるけど、動いてる仕組みはよく分からない…」といった方や「Web Forms のコントロールは種類も機能も多いので使い方が分からない」という感じで、リファレンス的に使うこともできます。

私は前者で「Web.config とか Global.asax が自動で生成されてるけど、どういうときにどういった設定を行えばいいか分からない」という感じでしたが、読み進めるにしたがって Web.config に書かれている設定の意味や ASP.NET 自体の仕組み、そして IIS と ASP.NET の関係など、かなりディープな部分まで知ることが出来ました。

おすすめポイント

開発している時の疑問がどんどん理解できるようになります。例えば Global.asax.cs に Application_Start などのメソッドを書く理由や、統合モードの動作など何気なく開発してる時にはよくわかっていない部分もしっかりと説明されています。

あと、タイトルは「プログラミング ASP.NET 4」となっていますが、第 3 部のアプリケーションデザインではソフトウェアデザインの話から MVP, MVC, PM, MVVM などマイクロソフト系のテクノロジでよく使われているパターンに関する説明がされていたり、第 5 部のクライアントサイドプログラミングでは jQuery の基本的な使い方について説明が行われているなど、最近の Web 開発に必要な知識を学ぶことが出来ます。

この 1 冊だけで全て足りるかという話ではないですが、ASP.NET の開発者は JavaScript などのクライアントサイドに弱いイメージがあるので、そのあたりを補完するために追加されたのかもしれないですね。jQuery の簡単なリファレンスとしても使えそうです。

個人的な感想

私は第 2 部の Web Forms のサーバコントロール部分はかなりスキップしましたが、非常にページ数が多くて基本的な使い方からカスタマイズまでしっかりと書かれているので、リファレンスとして十分役に立つレベルだと思いました。

一番読みごたえがあったのはやはり第 3 部のアプリケーションデザインと、第 4 部のアプリケーションインフラストラクチャですね。内容は実際に手にとって読んでもらいたいのであまり書きませんが、第 3 部はデザインの原則、階層化、MVP パターンについて、第 4 部はリクエストのコンテキスト・状態管理・キャッシュ・セキュリティについて書かれています。

非常に内容が濃いので本を買って読んでください。知らないことばかりで非常に読んでいてわくわくする内容ばかりでした。

まとめ

基本的にタイトルの通り ASP.NET 自体(Web Forms や MVC などではなく、基本的なランタイムとしての部分)について説明がしっかりと行われています。

Web Forms でも MVC でも Web Pages でもなく、ASP.NET 自体という点が非常に重要です。その理由は以下の Scott Hanselman 氏のブログにある画像を参照してください。*1

One ASP.NET - Making JSON Web APIs with ASP.NET MVC 4 Beta and ASP.NET Web API - Scott Hanselman

ASP.NET 4.5 について書かれていますが、Web Forms も MVC も Web Pages も全ては ASP.NET という基盤の上に構築されているものであるということを、今後はしっかりと再認識しておく必要があるでしょうね。

そのためにも、基盤部分である ASP.NET 自体を理解し学べるこの本は、最適ではないでしょうか。

*1:関係ないですが、グローバルサミットで一緒に肩を組んで写真を撮ってきました。最高です。