前回で Details アクションのビューを作成したので、今回は Create, Edit アクションのビューを実装していきます。Details アクションではモデルの表示しか行いませんでしたが、Create, Edit アクションではフォームが存在しているので入力検証を行う必要が出てきます。
入力検証は非常に面倒に感じると思いますが、ASP.NET MVC に標準で備わっている機能ですので簡単に実装できます。ちゃんと専用の HTML ヘルパーも用意されています。
それでは Create アクションのビューから実装していきたいと思います。まずはスキャフォールディングで生成されたコードを確認してみましょう。
@model MvcVideo.Models.Video @{ ViewBag.Title = "Create"; } <h2>Create</h2> <script src="@Url.Content("~/Scripts/jquery.validate.min.js")" type="text/javascript"></script> <script src="@Url.Content("~/Scripts/jquery.validate.unobtrusive.min.js")" type="text/javascript"></script> @using (Html.BeginForm()) { @Html.ValidationSummary(true) <fieldset> <legend>Video</legend> <div class="editor-label"> @Html.LabelFor(model => model.Title) </div> <div class="editor-field"> @Html.EditorFor(model => model.Title) @Html.ValidationMessageFor(model => model.Title) </div> <div class="editor-label"> @Html.LabelFor(model => model.Description) </div> <div class="editor-field"> @Html.EditorFor(model => model.Description) @Html.ValidationMessageFor(model => model.Description) </div> <div class="editor-label"> @Html.LabelFor(model => model.CreatedAt) </div> <div class="editor-field"> @Html.EditorFor(model => model.CreatedAt) @Html.ValidationMessageFor(model => model.CreatedAt) </div> <div class="editor-label"> @Html.LabelFor(model => model.UpdatedAt) </div> <div class="editor-field"> @Html.EditorFor(model => model.UpdatedAt) @Html.ValidationMessageFor(model => model.UpdatedAt) </div> <p> <input type="submit" value="Create" /> </p> </fieldset> } <div> @Html.ActionLink("Back to List", "Index") </div>
MVC 3 のスキャフォールディングは賢くなっているので、プライマリキーのフォームは自動生成されないようになっています。しかし、それ以外の入力可否は分かりませんので修正しましょう。
例えば CreatedAt と UpdatedAt はアクションで値をセットするので不要ですね。そして動画アップロードを行うフォームが存在していないので、今回は仕方がないので手入力しましょう。
<div class="editor-label"> 動画ファイル </div> <div class="editor-field"> <input type="file" name="File" /> @Html.ValidationMessage("File") </div>
非常に不格好ですが、MVC 3 標準ではファイルアップロードの HTML ヘルパーが存在しないので目を瞑ります。ヘルパー使いたいという方は ASP.NET MVC 3 と File API を利用してアップロード前に検証を行う - しばやん雑記 で File ヘルパーを作っていますので、参考にしていただければと思います。
追記
大事なことを忘れていました。今回はファイルアップロードを行うのですが、そのためには form の enctype 属性に "multipart/form-data" を指定しなくてはいけません。form は BeginForm メソッドで生成しているので、引数で属性を指定してあげましょう。
@using (Html.BeginForm(null, null, FormMethod.Post, new { enctype = "multipart/form-data" })) { ... }
actionName と controllerName に null を指定すると自分自身に向けてポストするようになるので、それを利用して手間を省いています。
デザインはさておき、この修正だけで動画の新規登録機能が動作するようになります。さっそく画面を確認してみましょう。
ちゃんとタイトル、説明、動画ファイルの 3 項目のフォームが表示されていますね。しかしフォームのラベルはどこから来たのでしょうか?ビューには
@Html.LabelFor(model => model.Title)
などとしか書いていませんよね。
ここでモデルを作成した時を思い出してください。あの時、プロパティに DisplayName 属性を付けたのですが、それを LabelFor が認識して表示されるようになっているのです。ちなみに DisplayName 属性を使うことで簡単に多言語対応を行うこともできます。
殆どスキャフォールディングで生成されたコードから変更していませんが、ちゃんとモデルにデータアノテーション属性で指定した通りに入力検証も行ってくれます。
ちゃんとファイルアップロードの検証も動作していますね。これで Create アクションのビューは完成しました。
それでは Edit アクションのビューも作成していくのですが、スキャフォールディングで作成されたコードを見ていただくと分かるように殆ど一緒です。違う点はプライマリキーの値を表示するコードが増えているだけです。
それでは Create と同じように CreatedAt と UpdateAt フォームの削除、そしてファイルアップロードのフォームを追加しましょう。これで Edit アクションのビューも完成です。
@model MvcVideo.Models.Video @{ ViewBag.Title = "Edit"; } <h2>Edit</h2> <script src="@Url.Content("~/Scripts/jquery.validate.min.js")" type="text/javascript"></script> <script src="@Url.Content("~/Scripts/jquery.validate.unobtrusive.min.js")" type="text/javascript"></script> @using (Html.BeginForm(null, null, FormMethod.Post, new { enctype = "multipart/form-data" })) { @Html.ValidationSummary(true) <fieldset> <legend>Video</legend> @Html.HiddenFor(model => model.VideoId) <div class="editor-label"> @Html.LabelFor(model => model.Title) </div> <div class="editor-field"> @Html.EditorFor(model => model.Title) @Html.ValidationMessageFor(model => model.Title) </div> <div class="editor-label"> @Html.LabelFor(model => model.Description) </div> <div class="editor-field"> @Html.EditorFor(model => model.Description) @Html.ValidationMessageFor(model => model.Description) </div> <div class="editor-label"> 動画ファイル </div> <div class="editor-field"> <input type="file" name="File" /> @Html.ValidationMessage("File") </div> <p> <input type="submit" value="Save" /> </p> </fieldset> } <div> @Html.ActionLink("Back to List", "Index") </div>
今回で動画の新規登録と編集が出来るようになりました。それでは次回で Index, Delete アクションのビューを作成して動画周りを完成させてしまいましょう、お疲れ様でした。