しばやん雑記

Azure とメイドさんが大好きなフリーランスのプログラマーのブログ

Microsoft Azure Web サイトのマイナーな変更点を調べてみた

この間の Kudu が 1.27 にアップデートされた時から少しずつ Web サイトの更新内容を調べていたのですが、色々と見つけたのでメモしておきます。

来週に開催される TechEd NA の内容をひょっとしたら先取になるかもしれません。

Java Debug Wire Protocol への対応準備

Site Extensions での提供となっていますが、SCM 側に /DebugSiteExtension という URL が追加されています。少し調べた感じでは Java アプリケーションをデバッグするためのプロトコルである JDWP への対応を行うための拡張みたいです。

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わざわざ頭に Java と付けているので、将来的には色んな言語に対応するようになるのかもしれません。

ただし、Web サイトは当然ながら 80 と 443 以外は通らないので WebSocket を経由させるという、割と無理やりな対応を行うようです。

httpPlatformHandler 1.1

JDWP 対応のためにかどうかわかりませんが、httpPlatformHandler が 1.1 にアップデートされているような気がします。

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モジュールの処理を考えると、安定性とパフォーマンスの向上という可能性も十分ありですが。

Python 3.4 の FastCGI / WSGI

前回で Python 3.4 がインストールされていること確認しましたが、applicationHost.config にもしっかりと FastCGI の設定が追加されていました。

<application fullPath="D:\Python27\python.exe" arguments="D:\Python27\Scripts\wfastcgi.py" maxInstances="8" />
<application fullPath="D:\Python34\python.exe" arguments="D:\Python34\Scripts\wfastcgi.py" maxInstances="8" />

これで、特に Site Extensions を使うことなく Web.config だけで Python 3.4 を FastCGI / WSGI で使うことが出来ます。設定の詳細は以下のページを見てください。

Configuring Python with Azure Web Sites

モバイルサービス .NET Backend の更新

今までも、ちょいちょいモバイルサービスの .NET Backend のサーバー側ランタイムは更新されていましたが、現在の最新バージョンは 1.0.276 になるみたいです。

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どうやらモバイルサービスで SignalR を使ったリアルタイム双方向通信に対応する流れのようですね。そして、サービスバスを使ったスケールアウトにも簡単に対応できるような仕組みを持っていそうです。

特定できない CGI / ISAPI の利用がデフォルトで許可

これまで Perl などを CGI で動かすためには Site Extensions を使って applicationHost.config に CGI のパスを追加する必要がありましたが、notListedCgisAllowed = true が追加されたため、特に何もすることなく動くようになりました。

<isapiCgiRestriction notListedCgisAllowed="true" notListedIsapisAllowed="true">
   <!-- 長いので省略 -->
</isapiCgiRestriction>

どんどん制限が緩くなる Web サイトは面白いですね。

東日本リージョンが一時受付停止

そういえば現在、東日本リージョンの Web サイトは新規作成が停止されているようです。*1

帝国兵殿によると、標準モードのサイト数が制限いっぱいになってしまったみたいです。その割にアクセス数は多くないみたいなので、まだ少し様子見しつつインスタンスだけ確保みたいなところが多いんでしょうか。

*1:何故か自分の環境では Web サイト自体作成が出来なくなっているけど